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コラム
2022.08.03 [相続]
プラスの財産について~大田区の司法書士事務所より・第41回コラム~
ほりぐち法務事務所 事務局の鈴木です。
毎日暑い日が続いていますね。今日は気温が40℃まで上がるとか。
どうりで外に出て少し歩くだけで汗が止まらないわけです(;;)
さて,本日は相続のときにわかっていると安心なプラスの財産について書いていきます。
親が亡くなり相続の手続きが必要になった。
親の財産があるので遺産分割協議書を作る必要があるが,財産の範囲がわからない。
人生の中で相続手続きを経験することは多くありません。そのため,相続をする立場にたつとどうしたらいいかわからず途方にくれてしまいますよね。
いざ相続手続きが必要になった場合でもあわてないように財産について詳しくみていきましょう。
財産と聞くと何をイメージしますか。
多くの人が現金,預金,自宅(土地・家屋)などのプラスの財産をイメージするかもしれません。しかし、被相続人の財産にはプラスの財産とマイナスの財産の2種類あります。
プラスの財産とマイナスの財産どちらが多いかによって相続の種類を選ぶことができます。
相続の種類には「単純承認」「限定承認」「相続放棄」の3種類があり選ぶことができます。
プラスの財産が多い場合には単純承認。プラスの財産でマイナスの財産を相殺し,残ったプラスの財産を相続する場合には限定承認。また,マイナスの財産が多い場合には相続放棄が選択されることが多いです。限定承認と相続放棄は原則3か月以内に行なうという期限がありますが手続きすることでマイナスの財産(借金や負債)を負わなくてすみます。何もしないで期限を経過すると単純承認したことになります。
相続の際に注意が必要な点は遺産相続が完了するまで形見分けや遺品整理などを行なわないことです。
たとえば,全ての財産を確認しマイナスの財産が多く相続放棄を検討している場合。
誤った形見分けや遺品整理をすることで単純承認(プラスの財産もマイナスの財産も相続する意思がある)とみなされ相続放棄ができなくなってしまうことがあります。
そのようなことがないように財産の範囲を知る必要があります。
さっそくプラスの財産の範囲をみていきましょう。
プラスの財産と聞いてすぐに思いつくものは現金,預金,自宅(土地・家屋)などですよね。これらの他にも故人名義の投資信託や証券などもプラスの財産になります。
下記にさらに詳しくプラスの財産をあげてみました。
不動産をたくさん所有している被相続人の場合,調べるだけでも一苦労です。そんなときは名寄帳や毎年の固定資産税の納税通知書を確認するのがおすすめです。(名寄帳は不動産を管轄している役所で取得することができます)
附属設備は「庭園設備」,「家屋と構造上一体となっている設備」,「門,塀などの設備」の3種類あります。
庭園設備…庭木,庭石,池,あずまや,灯篭など
家屋と構造上一体となっている設備…ソーラーパネルや空調システム,エレベーターなど
(スポットライトのように独立している設備は含まれません)
門,塀などの設備…門や塀,焼却炉など
限定承認や相続放棄を希望していても,上記のような財産を処理,譲渡することで単純承認とみなされるケースも多々あります。早く遺品を片付けたいとお考えの方もいらっしゃるかもしれませんが被相続人の遺品は慎重に扱うようにしましょう。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
毎日暑い日が続いていますね。今日は気温が40℃まで上がるとか。
どうりで外に出て少し歩くだけで汗が止まらないわけです(;;)
さて,本日は相続のときにわかっていると安心なプラスの財産について書いていきます。
親が亡くなり相続の手続きが必要になった。
親の財産があるので遺産分割協議書を作る必要があるが,財産の範囲がわからない。
人生の中で相続手続きを経験することは多くありません。そのため,相続をする立場にたつとどうしたらいいかわからず途方にくれてしまいますよね。
いざ相続手続きが必要になった場合でもあわてないように財産について詳しくみていきましょう。
相続する財産にはプラスの財産とマイナスの財産がある
財産と聞くと何をイメージしますか。
多くの人が現金,預金,自宅(土地・家屋)などのプラスの財産をイメージするかもしれません。しかし、被相続人の財産にはプラスの財産とマイナスの財産の2種類あります。
プラスの財産とマイナスの財産どちらが多いかによって相続の種類を選ぶことができます。
相続の種類は選ぶことができる
相続の種類には「単純承認」「限定承認」「相続放棄」の3種類があり選ぶことができます。
プラスの財産が多い場合には単純承認。プラスの財産でマイナスの財産を相殺し,残ったプラスの財産を相続する場合には限定承認。また,マイナスの財産が多い場合には相続放棄が選択されることが多いです。限定承認と相続放棄は原則3か月以内に行なうという期限がありますが手続きすることでマイナスの財産(借金や負債)を負わなくてすみます。何もしないで期限を経過すると単純承認したことになります。
相続の際に注意が必要な点は遺産相続が完了するまで形見分けや遺品整理などを行なわないことです。
たとえば,全ての財産を確認しマイナスの財産が多く相続放棄を検討している場合。
誤った形見分けや遺品整理をすることで単純承認(プラスの財産もマイナスの財産も相続する意思がある)とみなされ相続放棄ができなくなってしまうことがあります。
そのようなことがないように財産の範囲を知る必要があります。
さっそくプラスの財産の範囲をみていきましょう。
プラスの財産
プラスの財産と聞いてすぐに思いつくものは現金,預金,自宅(土地・家屋)などですよね。これらの他にも故人名義の投資信託や証券などもプラスの財産になります。
下記にさらに詳しくプラスの財産をあげてみました。
土地
宅地の他に私道,農地,山林,牧場,池沼,鉱泉地,などがあります。さらにこれにあてはまらないものは雑種地とよばれ建物のない駐車場,ゴルフ場,資材置き場などがあてはまります。不動産をたくさん所有している被相続人の場合,調べるだけでも一苦労です。そんなときは名寄帳や毎年の固定資産税の納税通知書を確認するのがおすすめです。(名寄帳は不動産を管轄している役所で取得することができます)
家屋・設備
マンション,戸建住宅,店舗,工場,貸家,駐車場,さらに附属設備なども含まれます。附属設備は「庭園設備」,「家屋と構造上一体となっている設備」,「門,塀などの設備」の3種類あります。
庭園設備…庭木,庭石,池,あずまや,灯篭など
家屋と構造上一体となっている設備…ソーラーパネルや空調システム,エレベーターなど
(スポットライトのように独立している設備は含まれません)
門,塀などの設備…門や塀,焼却炉など
預貯金・現金
被相続人名義の銀行預金や金庫の中の現金。株式・投資信託
証券会社からの郵便物で詳細を確認することができます。骨董品
絵画・掛け軸・壺など宝石
宝石は時価で評価額が決まります。評価額は購入した店舗に当時の金額を確認するか質屋や買取業者に査定を依頼することで確認できます。ゴルフの会員権
会員制のゴルフクラブには会員権があります。持っていると会員限定のサービスを受けることができます。特許権
特許庁長官に相続の届出が必要です。ブランド品
鑑定士や買取業者に査定を依頼し,評価額を確認する必要があります。債権
個人事業主の場合,まだ回収されていない売掛金がある場合はプラスの財産となります。限定承認や相続放棄を希望していても,上記のような財産を処理,譲渡することで単純承認とみなされるケースも多々あります。早く遺品を片付けたいとお考えの方もいらっしゃるかもしれませんが被相続人の遺品は慎重に扱うようにしましょう。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。